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高円寺に住んでいます

「どこに住んでいるの?」という質問に対する答えは難しい。

 

これまでは、いつも「高円寺に住んでいます」と答えてきました。

大抵の人からは、

「住みたい街ランキングに出てくるところですよね、良いところに住んでますね」

と言われる。そこで話が終わり。

大学生のときにバンドサークルに入っていたご縁で、

音楽関係の方々とよく知り合うようになった。

そういう人たちならもっと話が早くて、「円盤、行ったことある?」

「Glass Onionっていう古着屋さんがいい」など

自分のテリトリーの「高円寺」の話をわんさかしてくれて、

仲良くなるきっかけにもなりました。

学生のころは周りがそんな人たちだけだったから、

「高円寺」という単語に話題性が詰まっていることに

(住んでいるだけなのに)誇らしい気持ちになったものでした。

 

しかし、全くそれが効かないであろう人に

「どこに住んでいるの?」と聞かれるといつも唸ってしまう。

 

研究室の先輩に同じことを聞かれて、「高円寺に住んでいます」と言ったら、

「なんでそんなところに住んでいるの?」と言われたことがある。

どうやら、その人の理論からすれば、大学の近くに住むのがベストであり、

一番の最寄り駅である西早稲田駅が通る副都心線沿いに住むのがベター。

高田馬場から新宿で乗り換えを要する高円寺は論外、ということでした。

私は、大学の最寄りからも(東西線を使えば)4駅の、

近すぎず遠すぎずを保った良い土地だと思っていたのだけど、 

うーん。難しいですね。っていうか、なんで居住地を答えただけで

そんな責められなきゃいかんのだ。

 

先日、来年から就職する会社の内定者懇親会にお邪魔して同じ話になった。

一緒に話していた(来年からの)同期が、

生まれも育ちも九州で東京には行ったことがないと宣言した上で

「東京のどこに住んでいるんですか?」と尋ねてきて、困った。

「杉並」といってもピンとこないと思って、

一か八かで「高円寺」と言ったけど、やっぱり知らなかったですね。

こういう人にはどうすればいいのか…。

住んでいる私が自ら「古着屋さんもレコード屋さんも飲み屋さんも

たくさんあって若者にとっては天国みたいな街ですよ!」と喧伝するのも、

「サブカルのかたまりだよ〜」と謙遜するのもおかしい気がする。

結局、「新宿から西に行くったところ」と曖昧に話して終わってしまいました。

 

住んでいる街について話すのは難しい。