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つらくなったらやめよう

無事に内定が出て、就職活動を終えたとき、真っ先に

「つらくなったらやめよう」

と頭に浮かんだ。

 

今年の機械系女子の就職活動は楽勝だった。

ただでさえ少ない理系女子、その中でも希少種の機械系女子。

日本政府が掲げる「ウーマノミクス」のおかげで、

女性社員が極端に少ないメーカーはこぞって女子学生に内定を出していた。

大学の同期には、(3月解禁で)4月すぎには就職先が決まった人もちらほら。

企業の中には、女性だけ選考が早かったり、学校推薦枠のうち

一人は必ず女性にしなければならないというルールを定めるところもあって、

ただ「女子学生の確保」に固執する姿に学生側の私も辟易した。

しかしながら、かくいう私もその波に乗り、本来なら届くはずもないような

大企業からあっさり内定をいただき、就職活動を終えた。

 

だから、「つらくなったらやめよう」と思ったのだ。

執着心がないのだ。その企業に対して。

安倍政権のおかげでさっさと就職先は決まったけど、

会社自体や社員さんへの憧憬や熱意みたいなものがない。

だから、企業が先手を打って女性を確保したからといって、

その人本人に働く意思と、企業側の続けさせる努力がない限り、

ただUFOキャッチャーで飴玉を取るように女性を雇用しても

何の意味もないのではないかと思う。

 

東京に住んでいると、転職経験の多い人とも出会う機会もあり、その中の一人に

「一社目さえ良いところに行っていれば、次からもそれなりのところに行けるよ」

と言われた。そこで、とりあえず行けるなら、と「一社目」を決めた。

今は、月45時間の残業をする生活をするくらいなら、

安定なんて剥ぎ取ってしまえ、と考えるようになっている。

 

そもそも、機械系に進学した人は、ほぼ全員エンジニアか研究者になる。

法学部に進学したからって司法試験を受ける人はそんなにいないのに、

文学部に進学したからって文筆家になる人はそんなにいないのに。

就職活動が解禁になってからの期間はあまりにも短く、

機械系の大抵の人は研究が忙しくて、

自分の範疇にない企業まで幅広く見ることは不可能だ。

その上、メーカーは学校側とのコネクションも強く、

「学校推薦」というカードを学生が提示してしまえば

否応無しに採用されるのが現状である(早慶だからかもしれないけど)。

就活にのめりこんで、コンサルや営業やパイロットになる人もたまにいるけど、

メガバンクに内定が出たあと、単位が足りず留年してしまった人を私は知っている。

 

やりたいことを探せぬまま、学校推薦の企業にあっさり決まり、大手に就職。

こういう女性、多いのではないかな、と勝手に思っている。

けれど、再三言うが、機械系女子は少ないのだ。

声をあげる女性なんてもっといないのだ。誰かが言わなくてはいけないのだ。

 

 

社会で大変な経験をして地位を築き上げた人には「甘い」と怒られそうだ。