「低学歴と高学歴の世界の溝」と同じ世界を見てきた話

anond.hatelabo.jp

 

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この記事が話題になったときに

他人事じゃないよ…と冷や汗をかきながら読んだ記憶がある。

また匿名ダイアリーで話題になっていたので書く。

 

自分で言うのもなんだけど、

私も「低学歴の世界」から「高学歴の世界」に飛んできた人間だ。

家族はもとより、親戚にもホワイトカラーの人はいない。

父親は自営業で、趣味はパチンコと酒とタバコ。年収は400万円くらい。

母も父のお店を手伝っているので、その他の収入はなし。

父は地方の大学を(一応)出ていたけど、母は高卒。ともに会社員の経験はない。

周りの友人も大体そんな感じだ。同級生の家庭は半分くらいが片親だったので、

うちは両親がいるだけマシなんだろうと思っていた。

 

私は小学生の頃からなぜか勉強だけは人よりちょっとだけできたおかげで、

(公立だけど)自分が行ける範囲の中では一番偏差値の高い高校に入り

なんとか早稲田大学に入学することができた。

大学に合格したとき、地元の美容室の店員さんには

「早稲田に行く人の髪を切るのは初めて」と言われた。 

 

大学に入ってからできた知り合いはほとんど「高学歴の世界」の人だった。

最初は話についていくのが大変だったけど(海外旅行のこととか、

お金のかかる趣味のこととか)さすがに上京して6年経ったので

こちらも波風を立てずに会話できるようになった気がする。

「うちは貧乏だったから、海外旅行はおろか国内旅行さえも行ったことがない」

なんていうと、信用問題に関わりますからね。

 

30年前に地元を出た人の話ならわかるが、そうでないなら都会の人が想像で語った釣りでしょう。あるいは、30人中大学進学が1人とか超特殊な一族過ぎる。自説を開チンする時に経験談に仕立てるアレな類い。

っていうブクマがあったけど、俺30歳ですよ。

特殊な一族なのかなぁ。違うと思うけどなぁ。どうなんだろう。

というのが3年前の記事なので、私はこの人より10歳年下なのだけど、

10歳年上の人でも信じてもらえなかったような世界を

私が周りの人に認知してもらうのはやはり難しい。

 

たまに「高学歴の世界」だけで純粋に生きている人たちを見て

なんとも言えない気持ちになる。

「かわいそう」と「羨ましい」が混じったブルーな感情だ。

勉強は自分の意思に関わらず必ずするものであり、頑張らなくても

marchレベルの大学に無理やり入らされ、何の疑いもなく会社員になる。

「高学歴」な人たちは、そういうシステムの中で循環しているように見える。

そして、なによりいちばん「かわいそう」で「羨ましい」のは

そういう人たちが「低学歴の世界」を知らないということだ。

会社に入ると当然のように「高学歴の世界」の人たちがトップにいて

「低学歴の世界」の人たちを回していく。

上記事の人も書いてある通り、政治にしたってしかり。

その体制にメスを入れなければならない、と考える人がいない限り

この溝はいつまでも埋まらない。

 

何年か前に、ふと大学の同級生に自分のこれまでの人生が

「低学歴の世界」だったという話(大意)をしたら

「もっと貧乏な知り合いが奨学金バイト代だけで暮らしているよ」と言われた。

刺激的なくらい貧乏でないと人の耳には届かないのか、と思った。

そんな人のためにも上の記事のような経験をしてきた人が

問題提起をし続けるべきなのだと思う。

 

母には「学費はなんとかするから、お金の心配はするな」と言われたのだけど、

今は学資保険と奨学金で賄っている。

この奨学金を完済するとき、わたしは43歳。

まだまだ「高学歴の世界」には腰を据えられなさそうだ。